センター2015物理第3問A「平面波の屈折・波面」

3A-13A-2

 

物理が苦手な文子
波が動いているのは、なんとなく分かるけど、問1の問題の意味が全く分からないわ。

物理が得意な秀樹
問題の設定自体は、よく見かけるものだね。だけどちょっと確認しておこうか。

3A.006

物理が苦手な文子
問題文では、破線は山の位置を表しているって書いてあるけど、「波面」っていうのね。

物理が得意な秀樹
そうだね。大切なのは、青い線で示している「波の進行方向」と「波面」は垂直になるっていうことなんだ。

物理が苦手な文子
なんか聞いたことあるわ。

物理が得意な秀樹
問題文に「境界面上の一点において」と書いてあるので、その点を赤い丸「ア」ということにしたよ。波の動きを考えると、「ア」に媒質1の山が到達して、媒質2の方へ出ていく感じがしないかな。

物理が苦手な文子
動きを考えるのは苦手だけど、分かる気がする。だとすると、到達する山と、出て行く山の数は絶対に同じよね。

物理が得意な秀樹
その通り!問題文には当たり前のことが書いてあるんだよ。でもそれをヒントに式を立ててね、っていうことなんだ。

物理が苦手な文子
ふ〜ん。そういうものなの。

物理が得意な秀樹
そこで、「単位時間あたりに到達する山の数」って何だろう?

物理が苦手な文子
う〜ん・・・。単位時間というのは、1秒と考えていいのよね。

物理が得意な秀樹
そうだね。ということは、「1秒間に到達する山の数」っていうことだから、さらに「1秒間に到達する波の数」と考えてもいいんじゃないかな。

物理が苦手な文子
「山の数」と「波の数」っていうのは、確かに同じことね。

物理が得意な秀樹
じゃあ、「1秒間に到達する波の数」って何だと思う?

物理が苦手な文子
もしかして、「振動数」のことじゃない?

物理が得意な秀樹
正解!そうなんだよ。ちょっと回りくどい説明だけど、要は「媒質1と媒質2で振動数は同じ」っていうことを言ってるんだ。

物理が苦手な文子
あれ?確か屈折しても振動数は同じっていうのは、当たり前なんじゃない?

物理が得意な秀樹
その通りだよ。これも当たり前のことが書いてあるんだ。

物理が苦手な文子
やっぱりそうなんだ。

物理が得意な秀樹
でもこれをヒントに式を立ててみよう。v=f\lambdaだから、媒質1と媒質2で式を立てるとどうなる?

物理が苦手な文子
v_1=f\lambda_1v_2=f\lambda_2ね。fが同じだから、

    $$\frac{v_1}{\lambda_1}=\frac{v_2}{\lambda_2}$$

物理が得意な秀樹
ということは?

物理が苦手な文子
答えは⑥ね。

物理が得意な秀樹
正解!それでは問2にいこう。

物理が苦手な文子
これも問題文には当たり前のことが書いてあるわね。図を見てもdが共通なのは、明らかね。

物理が得意な秀樹
そうだね。じゃあ、図の中で\lambda_1\lambda_2はどこか分かるかな?

物理が苦手な文子
山と山の間隔が波長ね。だから、こんな感じかな。

3A.004

物理が得意な秀樹
そうだね。ここで、Aと書いてある直角三角形と、Bと書いてある直角三角形で、式が立てられないかな。

物理が苦手な文子
それはできそう。

    $$\sin{\theta_1}=\frac{\lambda_1}{d}$$

    $$\sin{\theta_2}=\frac{\lambda_2}{d}$$

物理が得意な秀樹
で、dが共通なので・・・

物理が苦手な文子
こういうことね。

    $$\frac{\lambda_1}{\sin{\theta_1}}=\frac{\lambda_2}{\sin{\theta_2}}$$

物理が得意な秀樹
そうだね。答えは②だね。

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