センター2015物理追試第3問A「振動数と時間の関係」

t3A1

 

物理が苦手な文子
ドップラー効果の問題ね。音源が単振動しているのは難しそうね。

物理が得意な秀樹
ちょっと待って!確かに台はAB間を往復運動しているけど、単振動ではないんだ。

物理が苦手な文子
単振動じゃないの?

物理が得意な秀樹
この運動は台が一定の速さで往復運動しているでしょ。常に速さが変化していなきゃ単振動とは言わないんだ。詳しくはこの「単振動」のページを見てみてね。

物理が苦手な文子
ということは、この台の運動は単振動ではなく、ただの往復運動ということね。

物理が得意な秀樹
そういうことだね。

物理が苦手な文子
問題文にある、「音源が振動する回数」って何?振動数のこと?

物理が得意な秀樹
そうだよ。例えばスピーカーから振動数が440Hzの音が出ているとすると、スピーカーのコーンと呼ばれる部分が1秒間に440回振動しているんだ。だからこの問題ではコーンのことを音源と呼んでいることになるね。一般的にはスピーカー全体のことを音源と呼ぶことが多いので、この文章の表現ではスピーカー自体が振動しているように感じるっていう意味で、ちょっと紛らわしい表現かな?正しい表現ではあるんだけどね。

物理が苦手な文子
分かったわ。それじゃあ、音源が一定の振動数f_0で振動しているっていうことは、1秒間にf_0回振動しているっていうことよね。台がAからBまで移動する時間tが分かれば、振動数とかけ算すれば答えがでるっていうことね。

物理が得意な秀樹
そうだね。

t3A.001

物理が苦手な文子
はやさvで等速運動しているんだから、

    \begin{eqnarray*}P_1&=&f_0\times t\\&=&f_0\times \frac{\ell}{v}\\&=&\frac{\ell f_0}{v}\end{eqnarray*}

物理が得意な秀樹
正解だ!答えは④だね。問2にいこう。

t3A2

物理が苦手な文子
いよいよドップラー効果の問題ね。ドップラー効果の問題で、時間が聞かれる問題が一番苦手!

物理が得意な秀樹
ドップラー効果の問題って、大きく分けると2種類あって、1つはドップラー効果の公式を使って解く問題。もう1つはドップラー効果の公式を導くような問題なんだ。ところが、この問題はよく読んで考えてみると、その2つのどちらでもないことに気がつくと思うんだけど。

物理が苦手な文子
えっ、そうなの?どういうこと?

物理が得意な秀樹
そもそもCで聞こえる音の振動数f_1f_2が与えられているでしょ。それと「P_1P_2が等しいことから〜」と書いてあるので、当然P_1=P_2という式を使うでしょ。

物理が苦手な文子
ということは、問題文から考えると、P_1f_1t_1で表せないかな〜と考えるわけね。

t3A.002

物理が得意な秀樹
すばらしい!そういうことだ。

物理が苦手な文子
そもそもP_1って、台がAからBまで移動しているときに、音源が振動した回数だから、それがそのままCにたどり着いているのよね。

物理が得意な秀樹
その通り。

物理が苦手な文子
ということは、問1と同じじゃない?振動する回数は振動数f\times時間tでしょ。ということは、

    \begin{eqnarray*}P_1&=&P_2\\f_1\times t_1&=&f_2\times t_2\\ \therefore \frac{t_1}{t_2}&=&\frac{f_2}{f_1}\end{eqnarray*}

物理が得意な秀樹
正解だね!答えは④だ。

 

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