センター2016物理追試第4問A「空気抵抗のある落下運動」

4tA-1

物理が苦手な文子
空気抵抗を受けて落下する物体の問題ね。

物理が得意な秀樹
この問題は図がないから、まずは図を描いてみようか。落下直後はどうなるかな?

物理が苦手な文子
重力しかはたらいていないということね。だからmgのみね。

4tA-3

物理が得意な秀樹
だんだん加速して速くなって、速さがvになったらどうなるかな?

物理が苦手な文子
下向きに速さがvになったとすると、抵抗力は速さと逆向きにkvになるということね。

4tA-4

物理が得意な秀樹
さて、この段階で問題文を見ると、「物体の加速度をaとして、物体の運動方程式」を書きなさいということなので、やってみようか。

物理が苦手な文子
加速度は下向きでいいわよね。なので、下向きを正として、

4tA-5

物理が苦手な文子
運動方程式はma=Fよね。

    $$m\times a=mg-kv$$

物理が得意な秀樹
そうだね。答えは①〜③のどれかだ。次は速度が一定になったときの速さv_fだよ。図は描けるかな。

物理が苦手な文子
速度が一定ということは、もちろん加速度は0よね。さらに、速度が一定だと力もつりあっているんだよね。

4tA-6

物理が苦手な文子
下向きを正として、力のつりあいの式を立てると、

    $$mg-kv_f=0$$

    $$\therefore v_f=\frac{mg}{k}$$

物理が得意な秀樹
正解だ。答えは③だね。じゃあ、問2。

4tA-2

物理が苦手な文子
「単位時間あたりに物体にする仕事」って、「仕事率」のことよね。

物理が得意な秀樹
そうだね。一般的に仕事率Pは仕事Wと時間tを用いて、

    $$P=\frac{W}{t}$$

物理が得意な秀樹
だから、仕事率は単位時間あたりにする仕事だね。あともう一つ、仕事率を求める便利な式があるんだけど、知らないかな?

物理が苦手な文子
ん〜聞いたことがあるような、ないような・・・

物理が得意な秀樹
そもそも仕事って、力と移動距離で

    $$W=Fx$$

物理が得意な秀樹
と表せるよね。さっきの仕事率の式を変形すると

    $$P=\frac{Fx}{t}$$

物理が得意な秀樹
ここで、距離と速さと時間の関係x=vtなので、

    $$P=\frac{F\times vt}{t}$$

    $$\therefore P=Fv$$

物理が得意な秀樹
となるんだ。

物理が苦手な文子
へ〜、力と速さをかけると仕事率になるんだ。

物理が得意な秀樹
問題に戻ると、結局求めたいのは空気の抵抗力の仕事率の大きさだね。

物理が苦手な文子
抵抗力に速さをかければいいのね。だけど、

4tA-7

物理が苦手な文子
さっきのこの図では抵抗力と速度の向きが逆になっているけどいいの?

物理が得意な秀樹
いいところに気がついたね。単に「仕事率を求めなさい」だったら、答えは負になるよね。この問題では仕事率の”大きさ”を求めなさいということなので、正で答えるんだね。まぁそもそも選択肢に負の答えはないけどね。

物理が苦手な文子
ということは、単純に

    \begin{eqnarray*}P&=&kv_f\times v_f\\&=&kv_f^2\end{eqnarray*}

物理が得意な秀樹
そうだね。答えは②だ。

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