■問題文から波長を求める
振動数が360Hzで,弦の長さが0.450mということが分かっていて,弦を伝わる波の速さを求めるのね。でもそんな公式あったかしら?
その情報から波の速さを直接求める公式はないね。まず波の速さといえば,よく使う公式があるね。
これだね。今は速さ
を求めたくて,振動数
が分かっているから,波長
が分かればいいんだよね。
違うよ。実は凄く大切なのは問題文の一番最初「基本振動数が360Hz」っていうところなんだよ。基本振動って分かる?
弦の基本振動って,真ん中が腹になっている振動よね。
■図を描くことはとにかく大切
ということは,
=0.900mだね。
弦を伝わる波の速さ
は,
弦の長さは変わっていないから,波長は0.450mね。
弦を伝わる波の速さは変わっていないので,これも
より,
■物理の絶対値は難しくない
そうだね。厳密には1秒間のうなりの回数
が,振動数の差だね。
数学で絶対値が出てくると,場合分けをしたり,ややこしい問題があるけど,物理では単純に「大きい方から小さい方を引いてね」という意味にとっていいんだよ。
ちょっとやってみよう。弦楽器の振動数を
Hz,おんさの振動数を
とするよ。4秒間に8回のうなりが聞こえたということは?
絶対値の中の,大きな数値から小さな数値を引くと2になるよ,という意味の式なんだよ。つまり,
は次の2つしか考えられないんだ。
が360より大きければ,=362Hz
が360より小さければ,=358Hz
そうでしょ?あとは問題文を読んで,どっちが正しいかを考えるんだ。
弦楽器の音が高くなったら,うなりはなくなった,と問題文にあるので,
Hzね。