確かにちょっと嫌だよね。でもこの問題は、正弦波の式
そうなのね。確かに問題文にv=2って書いてあるし、グラフを見るとA=0.2、T=2ってすぐ分かるから、簡単に答えは④だって分かるわね。やっぱり正弦波の式って覚えなきゃダメかな。
高校の教科書や参考書、ネットにもこの式の導き方はでているので、覚えていなくても導くことは一度はやった方が良いかもね。ただ、今は選択肢から選べばいいので、正弦波の式を覚えていなくてもいいやり方を考えてみようか。
良くあるのは、グラフの点を代入してみて、成り立つ式を選ぶっていうやり方よね。本文中にこのグラフはx=0だと書いてあって、グラフからt=0の時、y=0なので、成り立つ式はどれかな~っと思って代入してみたら、全部成り立つのよね。
そうだね。さすがにそう簡単にはいかないね。x=0、t=1でy=0も全部成り立つね。
あっ、x=0、t=0.5でy=0.2って成り立つのは、①~④だけだわ。
そうだね。あとは、問題文の「正の向きに速さ2m/s」っていう条件を使うんだけど、これが使いにくいんだよね。実は大切なのは、y-xグラフを描いてみることなんだ。y-tグラフを読み取って、y-xグラフが描けるかな。
そうなのね。単純にy-tグラフから読み取れるのは、振幅A=0.2mと、周期T=2sね。問題文に速さv=2m/sと書いてあるから、波長
mと計算できるわ。
波長が計算できたね。そうすると、x=0、t=0のときy=0なので、t=0の時のy-xグラフは次のAとBの2つに絞られるね。
x=0、y=0、つまり原点を通る波はこの2つしかないということね。どっちなのかはどうすれば分かるの?
ここで「正の向きに」移動するという条件を使うよ。少しだけ時間が経って、正の向きに動いたグラフを描いてみるよ。
そう思う人もいるんだけど、そもそもこのように正弦波で表される波って「横波」っていうんだけど、横波は波の進行方向と媒質の振動方向は垂直なんだよね。つまりこの場合、波の進行方向がx軸の正の向きなので、媒質の振動方向はそれに垂直なy軸の向きに沿って動くことになるんだよ。
そういうことか。じゃあ、もともとの問題のグラフを見ると、x=0の点は、t=0から少し時間が経つとy軸の正の向きに動いているので、y-xグラフはBの方になるということね。
その通りだね。t=0の時のグラフが分かったので、そのグラフのどこかの点を代入してみて、成り立つ式を選べば良いんだよ。
忘れてたわ。問題に戻ったのね。t=0、x=1の時、y=-0.2になるのは、④しかないわ。ようやく答えにたどり着いた。
結構たいへんなので、やっぱり正弦波の式は覚えた方が良いかな。でも、正弦波の式を使わない場合の考え方は、とても重要なのでしっかりと理解しておいた方が良いね。
コメント
[…] 2016年度第1問 問3「正弦波の式」 […]