そうだね。じゃあ、この問題にフックの法則を当てはめるとどうなるかな?
ばね定数は
で、ばねの伸びが
だから右辺はそのままね。問題は左辺かな。右からも左からも
で引っ張られているから、合わせて
でいいのかな。
それじゃあ、片方だけ引っ張ったときに左辺が
になるのかな?
でもばねを片方だけ引っ張っても伸びないんじゃない?
そう言われればそうね。右からだけ引っ張ると、右に動いちゃうもんね。左からも引っ張らないと、ばねは伸びないわね。でも、ばねが出てくる問題って、いつも両側から引っ張ってたっけ?
良くあるのは、片方が壁に固定されていたり、天井に固定されている図だね。
片側が固定されていると、左から引っ張らなくていいの?
つまり、ばねには必ず同じ大きさの力が両端にはたらくんだ。フックの法則は、その両端にはたらく同じ大きさの力について、
ということなんだよ。
問題に戻ると、左辺に入るのは
ではなく、
っていうことね。結局フックの法則の式そのままね。
さっきの話だと
かな?でも問題文に「両端に加えた力」って書いてあるから、
かな?
実はどっちでもないんだよ。ばねを伸ばすときにばねに加えた力は、ずっと
のままっていうわけじゃないよね。
もしかして、最初は0で、だんだん力が大きくなって、
だけ伸びたときに
になったということね。
そういうことだよ。そもそもフックの法則は、ばねの伸びと力は比例するっていうことだよね。
力が変化するときに仕事を求めるには、F-xグラフを描いて、面積で求めるっていう方法もあるけど、今回は仕事とエネルギーの関係を使おう。
確か、仕事もエネルギーも単位がジュールだから、物理的には同じものなのよね。
そういうことだね。だから、こんな関係が成り立つんだ。
なるほどね。ということは、ばねに蓄えられたエネルギーを求めればいいということね。