

■平面的な図に描き直す
円錐面ってあんまり見たことがないけど,どんなイメージなの?
パーティーのときにかぶる円錐形のとんがり帽子とか,ソフトクリームのコーンみたいな感じだよね。ソフトクリームの「コーン」って,そもそも「円錐」っていう意味だからね。
へー,そうなの。とうもろこしの「コーン」じゃないんだ。
円錐はcone,とうもろこしはcornだね。まぁ,とりあえずその円錐面の内側を小物体がすべり降りるんだね。
そういうことだよね。そう考えると,よくある問題でしょ。
でも図が立体的に描かれているので,力の矢印が描きにくいわ。
問題にある図に描き込むんじゃなくて,平面的な図に描き直したほうがいいよ。
やっぱりそうだよね。手前から見た図を描いてみると,こんな感じかな?

それでいいね。少し簡単にできる方法もあるんだけど,先に通常のやり方で問いてみよう。

重力

と,あとくっついているのは円錐面だけだから,円錐面から受ける垂直抗力

ね。

その2力だけだね。次は重力を斜面方向と,斜面に垂直な方向に分けてみようか。ついでに,角度

がどこか分かるかな。
■θの位置がいつもと違う
たぶん

はここよね。

そうだね。実は,一般的に斜面を滑り降りる問題では,

が水平面とのなす角で与えられるんだけど,この問題は鉛直面とのなす角なんだよね。
たしかにそうね。なんとなくいつも描いている図と違う感じがしたわ。
たしか,

とくっついているか,向かい合っているかで分かるのよね。

そうだね,

と

の関係がいつもと逆になるんだね。

最後に斜面下向きの加速度と,その向きを正にとって図を描こう。

■図が完成したら,運動方程式



■加速度が分かったら,等加速度直線運動の式
これで加速度が求まったね。あとは,等加速度直線運動の公式を使って,時間を求めよう。どの式を使うかな?


分かっているのは,問題文に「静かに放した」とあるので,

,距離が

,加速度が

,求めたいのが時間

だから,2番めの式ね。
より,


■摩擦がなければ,重力加速度を分解しても良い
そういえばさっき,簡単な方法があるとかって言ってたわよね。
そうだったね。この問題のように,摩擦がない斜面を降りる問題では,斜面方向の加速度は,重力加速度を斜面方向に分解しても良かったんだ。

えっ,それだけでいいの?今はこの斜面方向の加速度を求めるために,力の矢印を描いて,力を分解して,運動方程式を立てて,加速度を求めたのよ。
最初のやり方だと,どんな場合でも対応できるんだ。この重力加速度を分けるやり方は,斜面方向に他の力がはたらいていないときしか使えないんだよ。

■やっぱり平面的な図に描き直す
これも図を平面的に描こうか。ただ,さっきと同じように手前から見た図と,上から見た図の2つがあるといいかな。

手前から見た図で,力の矢印は重力と,垂直抗力の2つですよね。さっきと同じ。
垂直抗力の大きさは変わるけど,重力と垂直抗力の2力っていうのは変わらないね。
■力は加速度の向きに分ける
上から見た図に描いてあるけど,等速円運動をしているので,加速度の向きは円の中心方向だよね。なので,円の中心方向にはたらいている力を求めたいんだ。
そうか,さっきは斜面下方向に加速していたから,斜面下方向の力を求めたのね。今は円の中心方向に加速度を持っているから,円の中心方向の力を求めるのね。

円の中心方向の加速度の大きさは

にしておこう。本当は

にしたいけど,

は円運動の半径として,使われているからね。
加速度があるということは,運動方程式を立てるのね。
そうだね。円の中心方向を正として,運動方程式を立ててみようか。

より,

■等速円運動で使われる式の確認

そうだね。このうち,どれか一つ覚えれば,等速円運動の速さの式で変形できるんだよね。

これを使って,変形すると,

より,

こうなるけど,

を求めたいけど

が消えないわね。
今度は手前から見た図で,鉛直方向の力のつりあいの式を立てるんだ。
なるほど。鉛直上向きを正として,力のつりあいの式を立てるわね。


そうだね。ということは,

が求まるかな?



■向きがわからない
また立体的な図だけど,今度は平面的な図に描きにくいわ。
たしかにそうだね。でもポイントさえわかれば描けるよ。
ポイントどころか,いろいろと分からないわ。初速度の大きさ

を与えたみたいだけど,速度の向きもわからないし,点Bでの速度の向きも全くわからないし。
向きがわからないということは,向きが関係ない式を使うということだ。
今までのように力の矢印を描くときは,向きが大切だよね。ということは,今は力は関係ないね。
高さと速さの関係といえば,「力学的エネルギー保存の法則」かな?
そうだよ。なので,高さと速さがわかればいいので,高さと速さが分かる図が描けるかな。


と

は斜面方向の高さなので,鉛直方向の高さ

と

は分かるかな?



いいね。それでは,力学的ネルギー保存の法則を使って式を立ててみようか。
Oの高さを基準として,AとBで力学的エネルギー保存の法則を立てるわ。
Aの力学的エネルギー=Bの力学的エネルギー



