https://amzn.to/3a3jahO
(Amazonへ)
物理の解法フレーム
値段 | 1,200円+税 |
ページ数 | 140ページ |
出版年 | 初版2019年 |
「はじめに」より抜粋
本書は,高校物理の各単元をいったんは学習したことのある方を対象に,各単元の内容を問題の解法という観点から整理し直すものです。
物理に限らず,勉強には次のような段階があります。
① 必要な知識・考え方などの「道具」を1つずつ身につけていく段階
② 新しい問題に対して,「道具」を使いこなして対処していく段階
本書の役割は,①の段階でいったん学んだ断片的な知識を,②の段階で使いやすいように整理・体系化することです。
目次
第1章 力学
1 運動方程式の立て方
2 力の分類
3 束縛条件
4 摩擦力
5 運動の時間追跡①
6 運動の時間追跡②
7 仕事
8 力学的エネルギー
9 運動量と力積
10 円運動
11 面積速度保存則
12 動く座標系
13 複数物体間の保存則
14 衝突
15 重心の運動
16 剛体のつり合い
第2章 熱力学
17 熱力学の基本形
18 熱力学の例外処理①
19 熱力学の例外処理②
運動方程式の立て方
① 座標軸を定めて,注目物体ごとに,受けている力をすべて図示する
② 問題で設定された外力と重力を描く
③ 他の物体との接触点を調べ上げる。その際,作用反作用の法則にも注意する。
④ 成分分解して,物体ごと,成分ごとに運動方程式を立式する。
運動方程式を使う最初の問題
図のように,ばね(ばね定数k)の一端を天井に固定し,他端に小物体(質量m)を接続した。小物体に対し,ある位置である初速度を与えたところ,一直線上で単振動を行った。ばねの長さが自然長になる小物体の位置を原点として,ばねに沿って鉛直下向きにx軸を定め,重力加速度の大きさをgとする。
小物体の位置を座標xで表し,加速度をaとすると,運動方程式より,
ma= (1)
となる。特に,小物体に働く力がつり合うときのばねの伸びをsとすると,
s=(2)
である。