「相撲」を科学的に見た３つの疑問

たくさん食べて、たくさん稽古しているからだって聞いたことがあるわ。一緒に調べてみましょうか。

お相撲さんが太る理由については、いろいろと書いてあるわね。食事の量が多いことは、もちろん必要ね。ちゃんこが大切だとか、朝、空腹のまま稽古をして、その後に朝食を取るからとか、１日２食だからとか、いろんな理由があるみたい。

そう思うよね？でも食事回数が少ないと、体が頑張って栄養を吸収しようとするって書いてあるわ。効率よく栄養を吸収するから太るんだって。

でもね、今の説明は間違っているって書いてあるサイトもあるわ。

残念だけど、どちらが正しいかは、おかあさんには分からないわ。もしかすると、専門家でも意見が分かれるのかもね。

人間の体って、分からないことがまだまだたくさんあるのよ。

いいわね！人間の体のことを研究するのって、必ず役に立つからぜひ考えてみたら。

そうね、有利なのは間違いないわね。でも、大きいから必ず勝つ、という訳ではないわよね。

力が強いことも大切かもしれないけど、「力」って面白いのよ。

大きな力士と、小さな力士が立合でぶつかったとき、どっちの力士が大きな力を受けると思う？

そう思うわよね。でも、受ける力はどちらの力士も同じなの

それが同じなのよ。中学校で習うけど、「作用反作用の法則」っていう名前が付いているわ。例えば、AとBが押し合っているとき、AがBを押す力と、BがAを押す力は、常に同じなの。

そうね。受ける力の大きさは同じなんだけど、その力を受けた影響が違うということなの。同じ力を受けたとき、体重の軽い力士の方が影響が大きいということね。

ごめんなさい。正確にはその通り、体重よ。体重が重たい方が影響が小さいので、同じ力でも動きにくいということね。

そうなんだけど、「柔よく剛を制す」という言葉があるわ。

柔らかく、しなやかなものが、硬く強いものに勝つ、ということよ。例えば、空手の達人が硬い瓦を割ったりするけど、瓦じゃなくて、スポンジだったらどうなると思う？

すぐに元に戻るでしょ。硬いと壊れちゃうけど、柔らかいと力を吸収してそれ自体は壊れないのよ。

相撲でも、相手の力を上手く吸収して、相手のバランスを崩すことができれば、体重の軽い力士でも、重たい力士に勝つことができるのよ。

なかなかいい質問ね。でも、その質問には、分からないことが２つあるわ。
１つ目はそもそも土俵って、円形の部分を差すの？土が盛られている四角い部分を言うの？
２つ目は円形なことが不思議かな？とても合理的な形だと思うけど。

難しいね。正確には土が盛られている全体が土俵かな。だから土俵は四角かな。だけど、「丸い土俵」という表現もあるし、競技場としては、円形と言ってもいいみたい。

２つ目だけど、円形の競技場って不思議？

そう言われればそうね。円形の競技場で思い浮かぶのは、相撲とレスリングくらいかな。

四角形だから不平等っていうことはないと思うわよ。２人で戦うなら、円形でも四角形でも平等でしょ。もしも、３人で戦うようなことがあれば、最初の場所によって、不平等なことになるかもね。

ボクシングやプロレスはロープを張らなきゃダメだから四角形なのかな。

調べてみると、六角形や八角形の競技場で行う格闘技もあるみたいね。